2006年7月29日 (土)

~イカの塩辛~

「今度こそは・・最高の塩辛を・・」私の鼻息が荒い。「ンフ~フ~」

イカの塩辛はシンプルだが奥が深い。材料はイカと塩だけなのに。もう何度か自家製を作ってみたが、その度に失敗している。ベチョベチョで水っぽかったり、生臭かったり、腐ってたりもした。そして今回は60杯程ののスルメイカが釣れた。大小様々だが、この新鮮なスルメイカのキモを使いイカの塩辛を作ろうとしている。「もう、あんなマズイのはたくさんだ。」

まず、考えられる敗因はいくつかあるが一番の失敗は、キモと身をすぐに混ぜたことだ。その方が新鮮な気がするが、実は大間違い。きちんと下ごしらえしてから混ぜないとちゃんとした塩辛はできないのだ。何年目かにしてようやくつかんだコツを今ここで、語ろうと思う。

1)スルメイカを捌く。キモと身に分けておき、身の方のゲソは軽く湯引きし、胴身は皮をむきイカ刺し状に切る。

2)それをリードに敷き並べる。(多ければ何段かに重ねる)冷蔵庫で冷やし乾燥。(2晩ほど)

3)キモはイカスミを取って水気を拭き、多めの塩でタッパーなどに漬ける。(2晩ほど)

4)2晩経過したキモを酒で洗い塩分を落とす。包丁の背でキモを押し出すように絞り出し、包丁で丹念に叩きタレを作る。

5)4をボールに入れ、スライスした鷹の爪を入れ(塩辛1瓶で1本程)味を見る。塩分が足りないようなら塩を足す。(塩辛いぐらいが丁度いい。あとで熟成され馴染んで甘くなるので)

6)ここでやっと初めて、身とキモを混ぜる。タッパーなどに入れて冷蔵庫へ。

7)さらに、冷蔵庫で7日以上は寝かせる。熟成を促すため毎日、朝晩(1日2回)キレイな箸でかき混ぜる。

コツA-1)と2)の行程の身を乾燥させるのは、一夜干しで乾燥してもいい。私は、身の皮を取りたい派なので冷蔵庫乾燥をしている。

コツB-材料はイカと塩でいい。何も足さない。昔、ミリンや酒や酢や醤油など色々混ぜてみたが、旨く発酵しない原因ともなるし、第一不味くなる。大事なのは熟成こそが最大のうまみなのだ。

コツC-キモはスルメイカのを使い、身はマイカ(赤いか)を使うと、全然違う味わいになる。最高に旨い。甘みも増し、とろけるような絶頂感を覚える。

コツD-タッパに粗塩を入れて釣行し、釣れたスルメイカをすぐ生きたままキモを引き抜きキモを塩漬けにする。使用するスルメイカのキモは船上で瞬時に塩漬けされてるため臭みがなく、世界一旨い最高のキモダレができる。

コツC&Dをできるのは釣り人の特権だ。

ふと、私は思う。市販されているイカの塩辛のほとんどが、それらしく着色されてさらに保存料漬けにされ、いろんな薬品で味付けされイカの塩辛っぽくしてある。ほとんどの人は一生それを塩辛と認識し食べて終わるのだろう。それはそれでかまわないのだが。

イカと塩と風とバクテリアだけで作られたこの塩辛を食べるとつい笑顔が出てしまう。「先人の知恵は、流石だな」などと独り言を言いながら、酒がついついすすむのだ。

2006年7月 8日 (土)

丸珍の船酔い改善法

前回の玄達瀬での釣行が覚めやらぬ7月1日。久しぶりの竹宝丸(敦賀色が浜)にて、半夜でのアジ&イカ釣り狙いで出船した。今ほとんど釣れるイカの種類は、スルメ&ムギだと言うことらしかったのだが、マイカも一応狙うために2本の竿を用意した。

まず前半は、日が高いうちはアジを狙う。チダイ&ウマズラ混じりで15匹ほど釣り上げた。しかし、かたが思いのほかこまかく、せいぜい良くて30センチと言ったところだった。まあでも、アジのタタキで食べるには十分な量を確保でき、暗くなるのを心待ちにしていた。

しかしである。6人のうち2人がこの絶好のコンディションにもかかわらず(うねり系の波1M)船酔いでダウン。さすがに見かねて水と薬を差し出す。しかし船酔いは止まらず結局、薬もすぐに吐き出してしまった。いつもこういった光景を見る度、昔の自分を思いだしてしまう。私自身も船酔いにはとても弱い。しかし今まで、たったの1度しか酔ったことがない。それは、船に乗るまでの行程で自分のコンディションを作り出しているからだ。私として(著名な某釣り師もほぼ同意見らしいが)の意見を述べると・・

1. 睡眠は6時間以上とっておく

2. 前夜はお酒を適量にする(缶コーヒーなどの刺激物は厳禁)

3. 出港する30分前に酔い止め(アネトンカプセル)を飲む

4. 出港するときは空腹状態にしておく

しかし丸一日食べないわけにいかないので、出船の4時間前からは何も胃に入れずにおく。出船し2時間以上経過した頃、もう大丈夫だと思ったらそこで食べる。胃酸が出やすい人はガスター10で胃酸を抑える。ジュースより水の方がいいだろう。この方法で自動車の助手席でも酔う私が、荒波の中でも果敢にスタンディングスタイルで1日を戦う事が出来るのだ。

釣り師に船酔いは致命傷だ。休みを取り、高価なタックルを購入し、やっと船で沖にまで出てそこで船酔いになって、釣りを嫌いになったり辞めたりする人も多いと思う。かくゆう私もその中の1人になりかけて、タックルをヤフオクで売ろうかとも思ったこともある。挙げ句の果てに、病院で胃カメラを飲み、私の胃の弁がゆるく胃酸が逆流しやすい体質と言われたが、工夫次第で何とかやっていけるものだ。そう思っている。

2006年6月13日 (火)

玄達瀬 解禁!

「ウイーン(リールの巻く音)」「いいなぁ。新品のリールは~♪」 

2ヶ月前に購入したフカセ用の電動リールに糸を巻きながら私は意気込んでいる。なぜなら日本海の玄達瀬の解禁が今週(6/16)に迫ったからだ。そう、週末の日曜に敦賀の浜丸で出船するのだ。去年の玄達瀬では85センチのブリを釣り上げたので、ブリの照り焼きがまたもや我が家にやってくるとばかりに、期待に胸がふくらんでいる。

「そうその前に、しっかりと仕掛けを巻いておかなくては」いつものことなのだが、私は市販の仕掛けを使用しない。それは、私個人の魚に対しての礼儀である。と言ってはオーバーだが、フライフィッシングのタイニング(毛針を自作する)出身の私としては現地で釣りすることもそうなのだが、前日にあれこれイメージして、何種類か用意することがめんどくさくもあるのだが、また好きな楽しみでもある。それにその自作の方が、明らかに釣れるのである。(と思いこんでいる)。大物が自分の巻いた仕掛けで上がると、まさしく釣り上げた感が大きく最高の自己満足に浸れるのだ。

一年のうちで2ヶ月間しか漁が出来ない一級の漁場で、またしても今年釣行が出来ることに感謝して、今年はどんな釣りになるのか楽しみである。

(玄達瀬とは・・三国沖にある18Kmほどの細長くせり上がった起伏の激しい瀬。対馬海流が通り、多くの魚が立ち寄るオアシス的存在。ゆえに乱獲を規制し一年のうち2ヶ月間しか漁が出来ない数少ない一級漁場である。)

2006年6月 1日 (木)

日々葛藤

「釣り竿 今いったい何本あるの?」そう言う妻の問いかけに一瞬、動きが止まった。

「・・え・・20本くらいかな・・」 私としては少なく見積もり、そう答えたつもりだったのだが、それでもそれを聞いた妻は驚いた様子だ。「そんなに、竿って使うものなの?」釣キチとしてはすかさずここで、自分自身にフォローを入れる。「釣りはゴルフと同じでいろんな場面で使いわけしないといけないからなぁ。なにかといるんだよ。それに、いつも美味しい魚を食べれるだろ」・・・・「ふ~ん」・・なんとか決め台詞が決まったようだ。良かった・・・

なぜなら先月も2本ほど竿を新調した。それでも私の中の悪魔は「あともう1本買え!あの竿は、軽くて最高だ!買え」とささやく。しかし今現在、フライの竿で5~6本。船竿で4本。磯竿で4本。アオリイカ用で4本。投げ竿3本。ワカサギ用2本。チョイ投げで2本。タコ用1本。船カワハギ1本。思い出せるのだけでこれだけはある。いつもまにやらここまで来てしまった。ついでにそれに付随してリールも同数ある。思い返すと我ながら困ったモンだ。

仕事帰りに、釣具屋で道具を見ている時点でもう、その竿を買った気でイメージしている。でも「それはそれでいいじゃないか」とも思う。日々の生活の限られた休みの中で釣行し、そのためにあれこれ思案しそのプロセスを楽しむ。釣れたらそれを捌き、旨い酒を飲む。釣れなければまた次・・と意気込む。むしろ入れ食い過ぎる時ほどつまらなっかたりもする。釣りとは100人中100人の自己満足の世界だろうと思う。道具はそれに付いてくるオマケだろう。

そう妻に熱弁し、納得させる。そして「次は ヤッパリあの竿を買おう」と思う私がいる。そう、釣り人は陸でも日々戦いが続くのだ。

2006年5月29日 (月)

マイライフ ウマイ酒!

ここ最近、晩酌する酒の種類が変化した。「泡盛マイブーム到来」てな感じである。

この歳になるまで→カクテル(ラム、ジン系)→黒ビール→日本酒→イタリア赤ワイン→フランスワイン→焼酎といった具合に、だいたいのお酒を嗜んできたのだが、まさしくこの泡盛は「やっと出会えた最適な酒」と言ってもいいぐらい気に入っている。

仕事で朝が早い私にとっては二日酔いはなんとしても避けなくてはいけない。目覚まし時計だけが唯一の味方だ。なんとしても自力で起きなくてはならない。隣で寝ている良くできた嫁は夢の中だ。そんな私のライフスタイルにもマッチしている。なにしろ飲み過ぎても後癖がないのだ。日本酒にはもう戻れない気がする。

それは車の趣味にも似ている。若い頃は外見やスタイルのみを追ってきたが、最近では機能性を重視している。二日酔いにもならず、胃にも優しく、酔うスピードもちょうどよい泡盛は機能的な私に合っている。

泡盛を毎年ごとに、瓶に詰めて継ぎ足しながら4~5年ほど熟成させて造る、古酒(クース)もそのうちにチャレンジしたいと思っている。そのためには、10リットルほどの瓶を最低4つ確保しなくてはならず、置き場所に頭を悩ませる今日この頃である。

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 シイラのフライと自家製タルタルソース

2006年5月25日 (木)

ウマは旨い!

Umazurahagi1 「今年はウマのハズレ年だな・・」

5月3日の釣行の帰りにはそう言っていた。なぜなら私の大きいクーラーボックスの中にはウマズラハギが2匹だけしか入っていないからだ。そういう事を言っているのは全国できっと私だけだろう。ウマとはウマズラハギという魚の事で、おちょぼ口でエサだけを盗み取り釣り師からは外道扱いされ、どちらかと言うと余り好かれない魚だからだ。(社内では、私の宣伝のおかげで愛好家が急増)

しかし、私はこの魚をメインターゲットとしている。春先の日本海での沖釣り五目だと、だいたいチダイ、ウマズラハギ、メバル、カサゴ、アジ、ソイと釣れる魚は決まっているが、私だけはウマズラハギ狙いである。なぜならこの頃のウマズラハギは越冬し、肝がパンパンにふくらみ身も臭みがなく本カワハギと比べても引けをとらないのだ。そして何よりもサイズがでかい。我が家ではウマズラのキモ和えは春の風物詩となっている。キモ和えだけではない、ちり鍋もフライも最高に旨い。残ったヒレや骨を強く揚げて塩をふり、せんべい風にすると酒の肴にももってこいで、たいそうウマイのである。

・・・しかしである。今年のウマズラハギの成績は散々であった。大雪による雪代の流れ込みで引き起こされる低水温と、日照時間不足のせいで、ただでさえ食いが悪く口を大きく明いてくれないのに、寒暖差が大きく海流が安定せずに潮が早すぎる日が多くコマセで集めた魚が散ってしまうからだ。特にウマズラハギは泳力が弱く浮いてきても速い流れで散ってしまうことが多い。魚探にはそれがはっきり見受けられた。「感度は最高にあるのになあ」そういって惜しむ日吉丸http://www1.kl.mmnet-ai.ne.jp/~yoshimoto/の船頭の姿があった。サイズも例年よりも小型だった。

家に帰り、貴重な一匹を捌く。延髄に骨まで切り込みを入れ、お辞儀させるように折りまげると内臓やキモまでキレイに外れる。ヒレと角と尾びれを切り落とし、皮を引っ張るとつるんと簡単に剥ける。三枚に下ろし、残った中骨はぶつ切りにし、ヒレと共にせんべいにする。キモは内臓から手ではがし取り、醤油に溶かし刺身の漬けダレにする。身は薄皮の方を下にして削ぎ切るようにお造りにする。

何とか、2皿分のお造りが出来た。早速「もっと」と言い息子がねだってくる。また一口、また一口と私の分が無くなっていく。どうやらこの分だと満足が出来るのは来年まで持ち越しのようだ。「今からまた来年が楽しみである。」

2006年5月18日 (木)

石垣パヤオ釣り紀行~その5~

Img_8926 「かんぱ~い!」「乾杯」・・・「うまあ~い」「美味し~い」

その晩は、宴会だった。戦いに勝利した気分だった。丸一日の疲れも吹き飛ばし飲み明かした。まあ、釣れなくてもきっと飲み明かすのだろうが・・。

井戸さんに紹介してもらった居酒屋{シーフードダイニング シュリンパhttp://www.dn-shrimper.com/(ルートインホテルの前)という店は釣った魚をさばいてくれ、なおかつ、お寿司を握ってくれるので釣り人にもってこいだ。お刺身の三点盛り(カツオ、シイラ、マグロ)、マグロの煮付け、カマ焼き、お魚サラダ、お寿司と次々出てくる。今回の旅行のメンバー13人のおいしく食べている姿を見ているだけで、満たされた気分になる。これは釣り人特有の感覚かもしれない。我が家での2才の息子のおいしく平らげる姿は、何とも言えない幸福感を与えてくれる。そんな気分でその晩は飲み明かした。いや飲み過ぎた。

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 次の日も、またもや観光に行かずに海に泳ぎに行った。団体行動からまるっきりそれている。生暖かい海に入り水中メガネで覗くと透明な海の中に綺麗な魚が泳ぐ豊富な海が広がっていた。「また来よう」帰りの飛行機ではそう強く思っていた、「家族を連れて」。そして私自身、初めての石垣島のパヤオでの釣りだったがあれこれ思案し、行動した事によって貴重な経験となった釣行だった。そして何よりも、井戸さんにはこれからも頑張っていてもらいたい。ああいった釣り人の立場を理解してくれる船頭は今の世の中では貴重だ。厳しい状況に負けずにずっと釣り船としてやっていってもらいたいものだ。、最後になるが、サブトロピカルhttp://subtropical.net/での、井戸さんが言っていた言葉を思い出す。

「釣りには必ずドラマがある」

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2006年5月17日 (水)

石垣パヤオ釣り紀行~その4~

「時間がないっ」

今のところ、釣果は船中4.5Kサイズキハダ30本。1M20Cmのシイラ3本。数はあがったが、大物の姿はない。泳がせ釣りの方も、ノーヒットだ。泳がせ釣りで使っている40センチほどのムロアジが怯えている、と大ドモで言っている。大物の気配だ。時はすでに13時。しかしあと2時間ほどしかない、本当に釣れるのだろうか?と言う気持ちと必ず来るという気持ちが行き来する。

そう思い始めた時、井戸さんが思いきってポイントを変えた。パヤオをやめ、どこに行く気なのだろうか・・私にはここに来ての移動は無茶な行動に思えたのだが、親切な井戸さんに信頼を抱く様になっており不思議と何かが起きるような釣り師のカンと期待がふくらんでいた。

15分ほどで着いたそこは何もないような所だった。どうやら水中パヤオらしい。井戸さんから改めて聞き納得した。他のメンバーは半信半疑で仕掛けを投入する。私も残り少なくなった時間を惜しむ暇なく早速、仕掛けを投入する。しかし、先ほどと違いマグロの群れがどこにも見あたらない。3.4流しして「じゃ、最後の一流しで上がります」とのこと。どうやらタイムリミットが来たようだ。隣は「さっきの所の方が釣れたのに~」と悔しがっていた。もう最後なのに、とうとうムロアジの姿も見えなくなった。「何かおかしいぞ・・」そう思っていたが、根気よく蜘蛛の糸作戦は続けていた。「ポイントがずれたのか・・」「マグロどころかムロアジまでいない?・・」ぶつぶつ言いっていると、30Mぐらいむこうに巨大な魚体が現れた。ムロアジはきっと逃げ出したのだ。

「でっけーのおる~!」私は叫んでいた。しかし、いつもの一人言と思われたのか、メンバーには聞こえていない。すかさずコマセを多めに撒き寄せようとする。「今だ撒け撒け~」私は興奮状態だった。この時、この大型の群れは私しか見えていなかった様だ。

トモではシイラがかかったようだ、派手なアクションで走りまくりジャンプする。「終わったな。」シイラの場合横走りしオマツリを避けるため仕掛けを上げなくてはいけない。この時点で私の石垣釣行はこれで終わった。大型の魚体を目の前にしながら、泣く泣く仕掛けを上げる。そう思って巻いていると「痛っ!爪が剥けた!替わってくれ。」シイラをかけているさなか、ケガをしたらしい。どうやらシイラとのファイトで釣り納めできそうだ。

私がシイラと格闘していると、なんとその隣ではまだ仕掛けを流していたらしく、それに何かがヒットした。ダブルで格闘である。ジャンプ、テールウォーク、綺麗な魚体が南国らしさを醸し出す。私が格闘してるシイラはでかいようだ。そして隣も・・。まず先に私が上げた。1M30Cmはありそうだ。一段落し、最後に隣の魚体を見てこの釣行が終わりだな、などと思っていたら竿がのされている。しんどそうだ。「スレかな・」などみな最後のマグロを拝もうとするが一向に上がってこない。そこで協力し合い何とか水面まで上げてみると、でかい!これぞマグロだ!という魚体が上がってきた。井戸さんもこれには驚き、すかさず今日初のタモを用意する。そして2.3度暴れたあげくタモに入った。「20Kはありますよ」井戸さんが言うと、皆の興奮状態は最大限にあがっていく。ガッツポーズをとりながらも夢のような信じられない気分だった。初めての石垣での最後の一流しでビックワンが来たのである。

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2006年5月16日 (火)

石垣パヤオ釣り紀行~その3~

ガツンッ! 引き込まれるようなアタリと共にクラッチと合わせを入れる。

「間違いない!マグロだ!」

その瞬間グイグイ引き込まれ、これはスゴイい大物だ!そう思った瞬間スウッと軽くなった。あっという間の出来事であった。バラシたのだ。空針だけが虚しく戻ってきた。すかさず仕掛けを投入しようとする。すると隣ではもうすでに3Kほどのマグロが水面まで上がってきていた。井戸さんがすかさず駆けつけマグロを引き抜いた。そして、針をはずしそのマグロを海へポイッ。リリースしたのである。

「わしのまぐろ~が~」隣はとても悔しそうである。そんな複雑な気分を横目に、釣りを再開すると私にも、30Mほど流したところでヒットし、ようやく小さいながらマグロの顔を拝むことができた。リリースしたのだが。

時折、井戸さんが「今、コマセを撒いてっ」と言って多めに撒くときがある。それはきっと、井戸さんには、マグロの群れが分かるのだろう。そのタイミングで撒くと、不思議と皆の竿にマグロがヒットする。なんだか、釣らしてもらっているような感覚だ。なんとしてでも、それだけはつかんで帰りたい。そう思い試行錯誤し、水面を見つめる。

日本海でのフカセ釣りと、このパヤオでの釣りとは同じフカセ釣りでも全く違う。気持ちを切り替える必要がありそうだ。これはサイトフィッシングに限りなく近く、10Mほどでも食ってくる。昼を過ぎ10本近く上げる頃にはコツをつかみ始めた。

やはり、初めに言っていたコマセワークが肝心らしい。水深が1000M以上もあるこの広い海で釣るには、マグロの群れに船の近くまで来てもらう必要があるからだ。回遊だけを狙っていてはものすごく低い確率だろう。イワシを1匹、見えなくなったらまた1匹と、広く深い海に細く長い蜘蛛の糸を作るようなイメージで撒くやり方にした。その蜘蛛の糸が大型の群れを深場から引き込んでくれるような。そんなイメージを常に持ちながら。そこで、エサ取りなどが集まるようならそのままやり過ごし、マグロが見えたら一気に多めに撒く。そうすることによって群れを散らさず、かつピンポイントに狙える。だいぶ釣果が伸び始めた。井戸さんも「コツをつかんだようだね」と言ってくれ、ますます大物への期待がかかる。

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